営業時間なのに使えない?見落とされがちな“エレベーターの壁”

2025.08.15 (金)

もしあなたの施設が「人に優しい場所」だと伝えたいなら、
車椅子ユーザーの視点を少しだけ取り入れてみてください。

 

車椅子で生活している私から見ると、
意外なところに“バリア”が潜んでいることに気づかされます。

 

今回は、特に商業施設や立体駐車場で見かける事例をお伝えします。

 

お客さまを不快にさせるだけでなく、
場合によっては法的リスクを伴うこともある
重要なポイントです。

 

営業時間中でもエレベーターが動かない!?

 

ある商業施設では、21時以降になると、
エレベーターがショップの閉店時間に合わせて停止してしまいます。

 

別のフロアはまだ営業中なのに、
「階段でお願いします」といった貼り紙だけが残されているのです。

 

階段を使えない車椅子利用者やベビーカー利用者にとっては、
それだけで帰れなくなる深刻な問題です。

 

立体駐車場に戻れず立ち往生してしまうことも。

 

そんなとき警備員から告げられるのは、
「ルールですから…」という冷たい一言。

 

そのルール、誰のためのものでしょうか?
当事者不在のまま決められたルールで、
適切な告知すらされていないケースが多くあります。

 

「車椅子の方は21時までに戻ってきてください」
「センサーで止まってしまうのでどうにもできません」
…こうした対応は、配慮の欠如を感じざるを得ません。

 

誰か一人でも困る状況を見逃さず、
本当に「人に優しい施設」を目指してほしいと願っています。

 

車椅子利用者は夜に出歩かない?という誤解

 

「車椅子の人は遅い時間まで外出しないでしょ?」
そうした固定観念こそが、新たな“バリア”を生み出します。

 

閉店後のショップに立ち寄らせないための
パーテーションやカーテンなどの工夫をすれば、
エレベーターは稼働したままでもよいはずです。

 

私がスーパーの総務課長だった頃は、
エレベーターの稼働時間を調整したり、
マンパワーで案内する仕組みを整えていました。

 

しかし現実では、
車椅子利用者の声が現場で遮られることが少なくありません。

 

トラブルを未然に防ぐ工夫が、
信頼と安心につながっていきます。

 

困っている人を“見捨てない”という視点

 

① ケースバイケースを想定する力
② トラブル時も「見捨てない姿勢」
この2つが、今後ますます重要になっていくでしょう。

 

インバウンドや高齢化など、
多様な背景を持つ人が増えていく中で、
「できない」から「どうすればできるか」への発想転換が求められています。

 

誰も取り残さない
そんな施設づくりを目指していきましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。
「小さな配慮」が、社会の大きな安心につながります。

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