路面が大事?車椅子でも利用しやすい駐車スペースにする

2018.06.01 (金)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。商業施設・飲食店などにおいて身障者用駐車スペースを造る際には、スペースの大きさだけが大事ではないのはご存知でしょうか?実は路面が意外と肝心なのです。路面が車椅子利用者に向かないケースをよく見ます。それではどういった路面にならないように注意が必要なのかをご説明します。

石畳は車椅子利用をする上で危険を伴う

最近、ある公的施設を利用したところ、一般用の駐車場は普通に道路が舗装されていましたが、身障者用駐車スペースだけがなぜか石畳になっていました。私は館内がじゅうたん張りになっていたので、電動アシスト装置をつけようとしましたが、さすがに石畳の場所では電動アシスト装置が外れてしまい、取り付けることができませんでした。

 

通常に車椅子を走行する場合においても、石畳があると前輪のタイヤ(前輪キャスター)が溝にはまってしまうことで、ロックがかかり自分の身体が前へ投げ出されてしまうこともよくあります。しかも落下した先は石畳なので、通常の舗装道路よりも身体への衝撃が強くなり、大けがになってしまうでしょう。

 

しかもこういった石畳のような相応しくない身障者用駐車スペースは、珍しいものではありません。先日利用した茨城のある公園では、身障者用駐車スペースだけが舗装していなく土になっていました。晴れている日が続いていればいいのですが、そうでないとかなり地面がみじょびしょであったり、ドロドロであったりします。いきなり車椅子が土まみれになってしまうのは嫌なものです。

土や砂利道でも厳しいワケ

また身障者用駐車スペースが舗装していなく石だらけになっているところもあります。これはパンクの恐れが出てくるでしょう。クルマから車に乗り移ったものの後輪のタイヤがパンクしてしまっては、何のために目的地へ来たのか分からなくなります。

 

この石が細かくなっていれば大丈夫なのかと言いますと、それも難しいケースです。玉砂利のような細かさですと、車椅子の前輪のタイヤが埋まってしまい、身動きがとれなくなります。雪の中に埋まってしまうような感じになってしまい、前にも後にも動けないでしょう。ある意味で誰もいなかったら、立ち往生となってしまう怖さがあります。

 

今回私が利用したスポットにおいては、明らかにおしゃれさを考えて、身障者用駐車スペースだけが石畳になっているような気がしました。建物の目の前に駐車スペースが設置されていたことで、石畳がおしゃれさを演出したかったように感じました。でもそれが利用者にとってバリアになっていることを、建築した人や所有者(もしくは管理者)は全く気が付いていないでしょう。

一度車椅子に試乗すれば誰でも分かる

せっかく車椅子でも利用できるスポットになっているにも関わらず、ちょっとしたことで利用しにくいと思われてしまうのは残念でなりません。どのような路面が相応しいかは自分が一度車椅子に乗ってみることで分かると思います。施工をする人であれば、ぜひとも一度試乗することをおすすめします。

 

そのためにも施工者や購入する人が事前に利用しやすい路面とは何なのかを知っておくと車椅子利用者にとって相応しい路面が分かるでしょう。また車椅子利用者の声を事前に聞いておくのもミスを少なくするポイントではないでしょうか?あとになって造りなおすことのないようにしたいものです。

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