車椅子利用者が必要とする駐車スペースがない場合の2つの方法
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あなたお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
最近では車椅子利用者が、かなり増えている状況です。
私は22年間車椅子生活をしていますが、この5~10年で街で見かける数は倍増以上だと思います。
その方々の交通手段は、公共交通機関を利用する人もいれば、クルマを利用している人もいます。
クルマの場合は、自分で運転して移動している人もいれば、誰か同伴している人が運転して移動する場合があるでしょう。
そこであなたのお店に、「今度車椅子利用者がクルマに乗って来店したいんですが…」という連絡が入った時にどうしますか。
でも当店には身障者用駐車スペースがありません。
あなたはいったいどう対応するのか。
あっさり断るのか、それともその他に方法があるのか、どうしたらいいのか悩むのではないでしょう。
実際には大きく2つの方法があります。
それを今回お伝えします。
一般の駐車スペースの2台分使う方法はできないか?
まずどうしたらいいかですが、乗り降りできるスペースを確保することが先決になるので、一般用の駐車スペース2台分を使えばいいわけです。
「えっ、そんなことでいいの?」と思う方もいるでしょう。
でも乗り降りできるスペースを確保するために、身障者用駐車スペースは3.5mサイズになっているわけです。
ちなみに一般の駐車スペースは2.5mです。
そのため、2台分をまたぐようにとめることで解決します。
2.5m×2台分の5mサイズがあれば、大丈夫になります。
注意ポイントは、画像のようにまたぐように中央にとめることです。
なぜならまたがないようにとめてしまうと、隣にピッタリとめられてしまうと、車椅子の乗り降りスペースがなくなり、出入りできなくなってしまうからです。
次に駐車場そのものがなかったりする場合はどうしたらいいかですが、それは近隣の駐車場情報を押さえておくことです。
身障者用駐車スペースのある駐車場がどこにあるかをまず探しておくことです。
でも意外と身障者用駐車スペースは見つからないものです。
例えば、駐車場検索サイトにおいて、○○駅の周辺の駐車場を検索すれば30ヶ所ヒットするとします。
でも身障者用駐車スペースがあることを条件に検索すると、せいぜい1ヶ所ないし、0ヶ所になってしまいます。
それだけ身障者用駐車スペースの数は多くありません。
バリアフリーにノウハウのある人の助言があったほうがいい
一番利用しやすいのが、ゲート式になっているコインパーキングです。(ただし、乗り降りできる1m分のスペースがあるときに限る)
その場合の支払いはゲートの精算機になるので、車椅子利用者にとって邪魔になってしまう跳ね上げ式のロック板は設置されておりません。※下記のような画像のゲート式の場合です。
そのため何台も並んでいる駐車スペースの一番外側に乗り降りできるスペースがあるかどうかを調べておくといざというときに使えるでしょう。
もちろん埋まっていることも想定できますが、候補となる場所を何ヶ所か知っておき、お客さまにお伝えすることで、うれしい情報だと思われるでしょう。
なかなかどういった駐車スペースが車椅子利用者にふさわしいか分からないと思います。
もし分からないのであれば、車椅子利用者とともに調査をしておくことも1つの方法です。
そして駐車場だけでなく、店舗全体においてバリアフリーに詳しいコンサルにお願いしてみてはいかがでしょうか?
きっと分からなかったノウハウを手に入れることが可能になるでしょう。
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