東京2020や超高齢化社会に向けたバリアフリーの見える化がビジネスツールになる

2019.10.08 (火)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

私は車椅子生活になって23年が経ちましたが、未だに旅行へ行くと不安な部分があります。

 

それは宿泊施設の部屋がブラックボックスだからです。

 

数多くのホテルがバリアフリーの部屋を設置されておりますが、部屋の構造が分からないので、どうしても不安が募ります。

 

もし宿泊してダメだったら…という不安です。

 

そういった不安を解消するために必要となるのが、バリアフリーの見える化が利用者の安心をさせる重要なポイントになります。

単に広いだけでバリアフリールームと表記しているところもある

なぜバリアフリーの見える化にこだわるかと言いますと、次のような経験をしたことがあります。

 

以前、私はバリアフリールームがあるという情報で大手のホテルチェーンに宿泊したものの、風呂場とトイレに段差があり、利用することができませんでした。

 

まさに単なる広いだけの部屋でした。

 

その旨をホテルのフロントに伝えたところ、「我慢してください」と言われた経験があります。

 

そういったことを踏まえると、事前にバリアフリールームの情報を知ることができるかどうかで、宿泊施設に対する安心度が変わるでしょう。

 

その他においても、障害のレベルなどには個人差が大きいために、単にバリアフリールームというだけでは人によって使えないことがあります。

 

ちなみに車椅子に乗っていても、立位が可能な人、歩行が可能な人、手が不自由な人など様々なので、バリアフリーという言葉だけでは判断できません。

 

もし予約をして現地に行ってみたら、設備が問題で宿泊が難しくなれば、当日の宿がなくなってしまうことが発生します。

 

そういったトラブルによって、クレームになったり、SNSが流行している社会において、宿泊施設に対するダメージが大きくなってしまうかもしれません。

情報をきちんと公開することに意味がある

そこで提案したいのが、「全面的な情報の見える化」です。

 

バリアフリーとなるとコストとクレームが心配な余り、世の中の宿泊施設がネガティブになっています。

 

そこでそのホテルだけが、ポジティブな取組みになったら、多くの車椅子利用者から喜ばれることで、社会貢献だけでなく、集客にもつながるでしょう。

 

内容は、全てのバリアフリー丸裸にして、HPで公開するアイディアです。

 

まずは360度全方向カメラでルームの全貌を見える化にします。

 

次に風呂・ベッド・トイレの便器の高さなども具体的な数字を明かします。

 

例えば車椅子利用者の乗り移り方法などを動画にまとめて、実際の使い方などを伝えます。

 

それが利用者にとって、とても参考になるでしょう。

 

そして実際の従業員の皆さまの接客・応対のシーンを動画にします。

 

ここまでやっている宿泊施設は100%ありません。

 

さらに現状使い勝手が悪いと当事者から思われている箇所については、もう一度見直しをするとともに、必要であれば福祉器具などを用意します。

 

このホテルなら安心というイメージを全面的に出すことによって、他の宿泊施設より利用したいと思う人が増えるでしょう。

 

でも残念ながら先ほど申した通り、障害があっても状況がみんな違うので、当然ながら利用が難しい人もいます。

 

しかし情報の見える化によって、各々の立場で利用できるかの判断がつくため、クレーム軽減とともに親切な対応といえるでしょう。

 

そのためにはいかにバリアフリールームをどのように対応するかが宿泊施設の腕の見せどころではないでしょうか。

 

しかも東京2020オリンピック・パラリンピックでは、その真価が問われるときでもあります。

 

評判をあげるかどうかはまさに今かもしれません。

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